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【旅】2023夏の旅 --その5-- [【旅】2023年]

 今日から具体的な予約スケジュールは無い。とりあえず稚内エリアで天候の状態を確認しながら、礼文島に行きたい日を調整する。その思いだけで具体的な計画は何もない。目指す放浪人らしい幸せな時間である。トラブルなくこの幸せな時間を堪能したい。

2023年6月27日(火)
 3時起床、朝から晴れの空。5時から朝食を済ませて片付けの準備に入るが、まだまだ早い。
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のんびり海を眺めて過ごし「らんまん」を視聴してから本格的な撤収モードに入る。9時終了して9:30には出発した。R232(オロロンライン)を北上し最北の町「稚内」を目指す。
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海と空と道の繋がる美しいドライブコース。初山別(しょさんべつ)村のみさき台公園を見学、無料キャンプ場は少数であるが賑わっていた。
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R232が直角に曲がる遠別町の「味のどん兵衛」で昼食を済ませ、天塩町の鏡沼海浜公園に立ち寄る、キャンプ場は魅力なし。ここから天塩川沿いにr106「萌える天北オロロンルート」を北上、風力発電が直線に並び、道路も果てしなく続く。
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北緯45度を越える頃に、豊富のアイスクリームを食べたくなり海岸線ドライブを離れて、r444で町に向かったが、昨年来た「フェルム」は定休日だった...残念。同時に駐車場に入ったお店経営者らしき方からお辞儀される... 食欲はセイコマートのアイスで抑え、R40バイパスで稚内市内へ入り、道の駅わっかない、稚内森林公園キャンプ場(無料)を覗いて見たが、今宵から暫く雨予報なので、道の駅で車中泊にする事とした。夕刻ノシャップ岬に行くと観光バス団体さんの記念撮影大会が始まり早々に退散、道の駅には全国各地のナンバープレートの車が並ぶ、キャンピングカーから乗用車、軽自動車まで8割は同輩だ。ベッドメイクを済ませ、近隣の居酒屋・米風亭で夕食、わっかない海の駅の温泉を楽しみ21時就寝。
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走行距離:185.3km
宿泊先:道の駅 わっかない

2023年6月28日(水)
4時起床、パラッ程度の雨は降ったが、濡れるような降雨ではなく、青空も見える空。
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日本列島の端々の天気予報は正確ではないのか?そんな思いを持ちながら、24Hの看板があった「すき屋」に朝食に行くが5:00-10:00は閉店になっていた。その他を探すがコンビニ以外に開店しているところは無く、道の駅に戻り、稚内駅構内にある6時開店のCafeでモーニングを頂いた。お店のお兄さんに「天気予報が当たらないね、今日は雨予報だったのに…」というと、ここでは天気予報はあてにならない。との回答だった... 北海道立宗谷ふれあい公園のキャンプ場に行き様子を見てから、今日から1週間のフリーサイトを予約(他のサイトは満室だった)、チェックインは13時からです。と案内され車に戻ると降雨となる。予報よりも天気の変化が遅れていただけか?強くなる雨を避けて宗谷岬に移動する、観光バスも停まり記念撮影大会だ。しかしながら5分もすると雨が追い付いて来て激しい雨となる。今日のテントサイトが少しでも乾いて欲しいが、お天気はどうしようもない。早めのランチを済ませて防水シートを買い求めてから、ノシャップ岬で鹿の親子を観察。小鹿は見た目はカワイイが、鳴き声は「ギューギュー」と可愛さがない。樺太記念館(無料)を見学する、今は戦時下の隣国であるが、日本の領土であった40年間(1905-1945)で森林開発、パルプ工業、炭鉱開発、線路の整備と、発展していた事が紹介されていた。1945年8月9日の唐突な侵攻により大混乱となり、緊急疎開で稚内まで引き上げている、この中に、のちの横綱大鵬が母と引き上げ疎開していた、父はウクライナ人だったので引き上げていない。日本領土の端々には、どこにも悲しい話が語り継がれている。現ロシア敗戦の時期を見極め、北方四島の問題解決に向い打つ手は準備できているだろうか?昨年もこの地でそんな事を想像していた。その時には安部氏も存命だった。https://hdj81v.blog.ss-blog.jp/2022-07-09
 キャンプ場で受付を済ませて、14時から我が家の建設に取り掛かる、小雨が降り始め、大急ぎでアウターテントを掛けると降雨となる。ギリギリセーフのタイミングで完成、直後より激しい雨となり天に感謝。
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地面に湿りはあるが濡れてはいないので、快適な空間で雨降りを眺める。マイホーム建設も回数を重ねると短時間で出来るようになるものだ。しかしながら急いだために方向調整が出来なかった、隣のサイト側を向いている、天候が回復したらやり直そう。早めの夕食を済ませ、シャワーを浴びて就寝。

走行距離:130.3km
宿泊先:北海道立宗谷ふれあい公園(1泊目)

2023年6月29日(木)
 3時に小鹿の鳴き声で目覚める。NHKラジオの美空ひばり特集と小鳥、カッコー、カラスの声で、霧と曇り空の朝をテント内から眺めながら過ごす。
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買物を済ませ昼食をテントで済ませていると、本格的な降雨となった。その後終日雨が続き、テント内で過ごす、風も少し上がるがマイホーム内では快適に過ごせている。16時から夕食、シャワーを浴びて日暮れと共にテントをクローズして眠る。

走行距離:17.2km
宿泊先:北海道立宗谷ふれあい公園(2泊目)

2023年6月30日(金)
 2時半、風がテントを揺らし目覚める、今日は最低気温12℃、最高気温15℃と寒い。テント内で寝袋に入っていると快適ではあるが、半袖の夏服では、外に出ると強風と雨により寒さは倍増する、宗谷地方は強風注意報が出ているので、今日はドライブをすることに決めた。5時から軽食、8:30から市内に出てマックで朝食を済ませてr106を南下、サロベツ原野方面に移動した、雨は止んだが東からの風は吹き続けている、利尻富士も雲の中。抜海駅に立ち寄り、抜海集落で直角に左折するオロロンラインを過ぎ「こうほねの家」に立ち寄るが、沼・海・曇天以外に何もない。
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兜沼経由で原野の直線道路を、野生動物の飛び出しを心配しながら30km/hでノロノロ運転。
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そのまま27日に立ち寄るも定休日だった、豊富町の「フェルム」に行く。今日は寒いが、目的であったソフトクリームを食し満足。サロベツ原生花園に立ち寄るが、今年はエゾカンゾウは木道周辺には無く、ショウブとカキツバタが点々と咲いていた。泥炭を掘り返した跡地が、元の自然の姿に戻るには、世紀単位の時間がかかる事なのだと感じながら後にした。
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抜海岩陰遺跡という看板を見つけて立ち寄るが草が生い茂り近づけない、説明看板によると土器などが出土していた、こんな寒い所でどうやって冬を過ごしたのだろうか?どんな衣類を纏い、何を食べ、暖は何を燃料にして、一冬にどのくらい備蓄していたのだろう。想像はしてみるが、体験はしたくない。今でも冬になると、抜海港にはゴマフアザラシが多数越冬するらしいので、捕獲していたのだろうか?
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海岸線のオロロンラインを北上し稚内市内に帰る。遅めの昼食にラーメン@500(うえんない食堂)、想定外に寒いので長袖の衣類を購入しテントに戻った。北海道立宗谷ふれあい公園のキャンプ場は、手頃な価格で滞在する事ができて、更に65歳以上になると一人500円の入場料無料となる、そうなると1サイト1泊500円で施設が利用できる。(我が家は現在:1泊1500円)2カ月滞在しても3万円なので、エアコンの電力料金より安く、涼しい空気の中で生活できることが魅力なのだろう、全国各地から先輩方が長期滞在をしている。午後からは本降りの雨と強風、洗濯を済ませて、バサバサと揺れるテント内でジンギスカン鍋を食し、明るいうちから眠る。

走行距離:126.9km
宿泊先:北海道立宗谷ふれあい公園(3泊目)

2023年7月1日(土)
 昨夜から雨風が強く、バサバサと揺れるテント内で3時起床、NHKラジオを聞いて過ごす。雨天3日目になるとすることが無くなり、食事が一番の楽しみになる。ショッピングセンターの開店に合わせて、衣類、100均、Beerを購入し、昼食は「む蔵」でチャーメンとかつ重を頂いた。お腹いっぱいになり、雨上がりの声問村周辺を車で見て歩いた、「稚内市大沼野鳥観察館」は沼を望むのみ、整備された観察館には、暖炉で薪が暖かく燃えていた。「北の桜守パーク」には映画撮影セットの施設があり、想像以上に整備され驚く。https://www.city.wakkanai.hokkaido.jp/kanko/midokoro/spot/sakuramori.html
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その後は、テント内でゴロゴロとラジオを聴きながら過ごす。夕刻より青空が広がり、稚内に来て初めての晴れとなった、しかしながら暫くは曇天の予報が続く。簡単な夕食を済ませて日没と共に寝る。

走行距離:30.7km
宿泊先:北海道立宗谷ふれあい公園(4泊目)

2023年7月2日(日)
 2時半起床、空一面に低い雲が覆っていた、稚内の町灯りが雲を照らし、薄明るいキャンプサイトだった。暫くラジオを聴きながら起きていたが、寒いので寝袋の中で過ごすと、そのまま眠ってしまい。6時に再び起床。朝食を済ませ、今日は次の宿泊先となる浜頓別町に行って見る。
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昨年同様に、クッチャロ湖には湖しかなく、静かなキャンプ場(大人@400)だった。青空も少しあったが終日曇天、日が当たると、車内では暑さを感じて、7月の季節を実感する。セイコーマートで食材を買い、昼食を済ませてから、広い園内を散策すると夕刻となる、BP充電、シャワーを浴びて夕食。
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明日は曇り予報であるが、礼文島に行くと決め、冷たい空気が漂い始めて来たので日没前から眠りに就く。照明器具が不要な生活が続く。

走行距離:179.2km
宿泊先:北海道立宗谷ふれあい公園(5泊目)

2023年7月3日(月)
4時起床、天候調査を始める、道北宗谷地方は終日曇り予測。少々迷いながら大急ぎで準備して6:30発の礼文島行きのフェリーを目指す、往復チケットを購入し乗船すると直後に出港した。想定外に団体観光旅行が多く、座る場所がない状態だったが、通路脇に座りとりあえず落ち着き、礼文島8:25着まで写真も撮らずそのままでいた。41年前と同じ曇り空で、移動中は何の風景も見えている様子は無かったが、港に到着すると、利尻富士の雲が切れ始め山頂がのぞいた。急いでいたので飲食物を何も持っていない、フェリーを降りても売店は無かった。レンタサイクルにするか?バイクか?様子を覗っていると、フェリーの出港に向けて数名の民宿関係者が大声で歌い出した。41年前に礼文を離れる時の見送り大合唱を思い出す、あの時は曇天と雨で何も見えず、野宿で疲労困憊したまま宿に着き、色々と接待されるも寝落ちした。帰りのフェリーの見送りに感動し、絶対又来る。と心に誓っていたが、こんなに年月が過ぎてしまった。港からは利尻富士がドーンと見えて迫力がある。そして今日は、路線バス1Dayパス2000円を選択し、観光案内所に行き売店の有無を聞くと、セイコーマートは歩くと30分掛かると教えてくれた...が漁協の売店が9時から開店すると教えてくれた「あ、もう開いてる..」徒歩5分の距離らしい。9:25発の路線バスのバス停情報はスマホには無く、とりあえず速足で往復して、おにぎり+パンを買いフェリーターミナルバス停に戻った。バスに乗り1Dayパスを求めると釣銭が難しそうで、後回しにされ出発。次のバス停に泊まると、さっき来た漁協売店の前だった。行き当たりばったりの旅は無駄が多い... 目的地のスコトン岬まで1時間弱、海岸線を走り到着すると、団体観光旅行で賑わっていた。
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バスガイドが海中にアザラシがいます。と教えてくれていたが、400mmで撮って拡大してもウキにしか見えない。暫くトド島の風景を眺め、朝食代わりにおにぎりを食べていると、北の空から青空が急拡大。岬の先端部のみ素晴らしい青が望めた。
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今日は歩く覚悟なので、ここから車道を引き返し、トド島展望台、ゴロタ岬と続く岬めぐりコースを辿る。ここからは誰も居ないが、数名が同じコースを辿っているようで遠くに見えて安心、空は快晴となり、海、空の青さが映える。見たかった礼文の光景を二人で楽しんだ。
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遠くに見える海岸線は美しいが、海に近づくと日本全国同様に、漂流物のゴミだらけである。残念ながら現実は事実、このままでは人類の生存もそう長くはないのでは?そんな思いをしながら美しい青を眺める。
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 海岸のゴミを分類し、自然界にあってはならないゴミを指定して買取法をつくる。(海岸ゴミの税金による買取法:100㎏=1万円、回収管理は漁業認定者、一般人は100kg=5千円で業業関係者に引き渡し可能。ゴミ回収の漁期限定)漁師が魚を捕らなくても、ゴミ回収で糧を得る事も出来るのではないか?一般人も海岸ゴミを回収すれば副収入にもなる。ボランティアのレベルでは、もうどうにもできない事態まで来ている様に思う、自然の美しさを感じる中で、そんな考えを持ちながら、最後の峠を登り、澄海岬に到達し、飲物を手に入れる事が出来た。少し休憩後、今日中に稚内のテントサイトに戻る為には、16:05発の病院前始発のバスに乗車する必要があり、残り4.5kmなので、1時間あれば大丈夫だと思いながら14:30に歩き始めた。しかしながら車道は何故か長く感じる、1kmの移動が岡山市内の2km程度に感じる。直線道路だから見通しが利くのでそう思うのか?気のせいか?休憩なしで病院前バス停に着くと15:45だった。フェリーターミナルに到着すると16:50、そのまま乗船口に直行して乗り込むと17:10の定刻にフェリーは出港した、今日は全てがギリギリのスケジュールだった。
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復路の海は穏やかで利尻富士を眺め、北海道側を眺めると薄っぺらい陸地だと実感、豊富町辺りは陸地に見えない。稚内港に戻り、外食(寿司)を済ませ、20時テント着、大沼から満月が昇って来た。

走行距離:22.6km+3万歩
宿泊先:北海道立宗谷ふれあい公園(6泊目)

2023年7月4日(火)
 ポツポツとテントを叩く雨音で2時半頃に目覚めた、今日は明日からの移動に向けて準備をする。しばらくはオホーツク海沿岸のローカルエリアなので、損傷したコットやイスの修理、給油、食材の購入を目的に稚内市内のスーパー(SAIJYO)、ホームセンター(DCM)、ガソリンスタンド(モダ)、ドラッグストア(サツドラ)、コンビニ(セイコーマート)を巡り、12時半にテントサイトに戻る。昼食を済ませてからは、贅沢な昼寝をした。終日曇り時々雨の状態が続くが、気温16℃程度で寝袋にもぐると気持ち良い気候である。目覚めると15時、シャワーを浴びて夕食を済ませ19時には再び寝袋に... 日ハムvsソフトバンクの中継を聴きながら眠る。

走行距離:22.1km
宿泊先:北海道立宗谷ふれあい公園(7泊目)