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【旅】鹿児島マラソン応援の旅 [【旅】2024年]

2024年3月2日(土)
 4時過ぎ起床、5時半に自宅を出発、気温2℃、真っ暗闇の中を一路鹿児島に向かう。玉島ICから高速道路に入る頃、東の空が明るくなって来た。岡山平野は快晴だったが、尾道ICを過ぎると降雪状態となる。東広島市の山は白く、今年初めて雪山を見てワクワク感が止まらない。
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 とりあえず雪のリスクが無くなる宮島SAまでノンストップで走り抜け、降雪の向こうに青空の宮島を眺めながら、誰も居ないレストランで、配膳ロボットが持ってきた朝食を頂く。時代はコロナパンデミックを越え前進していくものだ。更に西に向かい壇ノ浦Pで休憩していると、福岡の知人よりTelが入った。3月13日に宴会をするので参加せよ!との内容だった、福岡を通過して鹿児島に移動中とも言えず、なんだか行動を見透かされているようで驚く。今回の旅の予定は、3月9日に自宅に戻るつもりであるが、どうするか検討しながら広川SAまで移動して、うどんランチを済ませてから更にどうするか考えながら南下すると、阿蘇の外輪山の向こうに中岳からの噴煙が見えて来た。
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 久しぶりに元気な阿蘇山を見ながら、2014年4月14日に阿蘇で経験した熊本地震から10年経った事を思い出していた。16日の本震により現在走っている高速道は割れ、橋が外れ、土手は崩れて、家は傾き、ブルーシートの屋根、車中泊テント村が見えていた景色は今は何もない。それどころか菊陽町にはTSMC社が完成し、震源地は全国に知れ渡る好景気に沸く町となっている。10年前に誰が想像できた事か?まさに人間万事塞翁が馬である。
 宮原SAで休憩し復旧工事が進む球磨川を越え、人吉の町を遠くに眺め、加久藤トンネルを出ると、えびの高原の韓国岳が白く見えた。鹿児島空港を過ぎると、噴煙の上がる桜島が見え、私溶岩です。と言わんばかりの道路沿いの山容は、姶良カルデラに入った事を感じられる。鹿児島北ICを出て16時過ぎに宿舎にチェックイン。残念ながらホテル駐車場は満車により、近くのコインパーキングに駐車。夕刻から中央公園を散策、照国神社に参拝してから夕食。天文館も散策し無料の振る舞い酒(焼酎)を頂きしあわせいっぱいで爆睡。
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移動距離:729.3km
平均燃費:17.4km/L
平均車速:76km/h
宿泊先:リッチモンドホテル鹿児島金生町

2024年3月3日(日)
 目的のある旅はなんだか少し張り合いがある。そして今日がその主目的の日、鹿児島マラソン当日だ。宿所周辺は6時に交通規制が引かれ、路面電車も車も居ない。そしてランナー達が続々と出発地点の「ドルフィンポート」に集まり始めている。
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 8:30スタート、直前に宿所前の道路が規制終了し一番乗りでコインパーキングから出て、1台空きが出た先着順の専用駐車場に滑り込む。TV中継を部屋で確認して、予約していたマラソン応援列車に乗車する為、鹿児島中央駅前に向かう。
https://www.kagoshima-marathon.jp/event/cheering-train.pdf
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 R10と並走する日豊本線から、マラソンランナーを応援する団体列車は、徐行運転や停車を繰り返しながら、倉重駅までの往復を楽しませてくれる。倉重駅では2時間程の応援時間があり、折り返し地点手前で応援できるので合計2回の遭遇応援チャンスだ。楽しく応援し鹿児島中央駅に戻ると応援者はゴールしていた。夕刻からは焼肉屋で完走を祝う。
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https://www.mod.go.jp/msdf/equipment/ships/ddh/izumo/
宿泊先:リッチモンドホテル鹿児島金生町

2024年3月4日(月)
 昨日に引き続き、青空が広がる鹿児島市。9時4万円突破を確認してから宿舎を出る。今日は鹿児島市平川動物園に行く、過去から何度も興味を持っていたがスケジュールが合わず、道路の案内看板を見て通過するだけの場所だった。調べると大正5年(1916年)に鹿児島市鴨池に開園し、昭和47年(1972年)に平川の地に移転している歴史ある動物園だ。入口正面に桜島を借景にしたアフリカの草原が広がり、キリン、シマウマ、サイ、ダチョウがのびのびと生活している。他では見る事が出来ない動物園の風景に圧倒され4時間ほど見学した、しかも足湯に浸かりこの景色を楽しめるタオル必需の動物園。
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 罪獣の様な檻にいる動物を見ると少し心が痛むが、自由空間が広い檻のない工夫している展示には好感が持てた。展示される動物の種類にもよるが、自由に生活している姿を、出来れば近くで動物に感づかれない様に見学したいものだ。
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 遅めのランチは「開花亭 谷山本店」でとんかつを頂き、満足すると曇天となる。早めにチェックイン、大浴場に浸かりのんびり過ごしていると夜になった。夕刻のローカルニュースでは「今日から田植えが始まった」と報道されていた。桜の開花はソメイヨシノを指しているので、鹿児島では遅めの開花予測となっているが、種類の異なる桜は其処ら中に咲いている。パンジーやポピー、シロツメクサも満開だ。植物は気候をよく理解している、人間も冬は温暖な地域で生活したいものである。
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移動距離:33.6km
平均燃費:20.0km/L
平均車速:21km/h
宿泊先:ホテルウェルビューかごしま

2024年3月5日(火)
 昨夜から降り出した雨は今日中降り続く予報である。こんな日は館内見学をするしかないので「黎明館」https://www.pref.kagoshima.jp/reimeikan/index.htmlに行って見る。専用駐車場には係員がいるが利用無料。常設展示には縄文、弥生から現在に続く鹿児島の歴史が紹介されてあり、印象的な場所は入り口の鹿児島県全体を俯瞰できる地図模型だ。北は長島(獅子島)から南は与論島まで南北が長く、そして活火山の多さは豊かな自然と脅威を想像する。県民の皆様には失礼であるが、怖いもの見たさ的な感情が湧く鹿児島県だ。この魅力に引き寄せられて、南蛮渡来が続きザビエルがやって来たりしたのだろうか?そして渡来人との交流から異国の情報を早くから知り、対策を講じて準備をした事が明治期のパワーとなったのだろう。そんな事を思いながら偉人たちの紹介を見学していると昼となる。ランチは「いちにいさん 鹿児島本店」で大満足、やはり鹿児島に来ると1度は食べたい所、感動はいつもと変わらない。午後からは激しい雨も降り、R226を南下して指宿に向かう。
 15時過ぎには到着し宿の温泉、元湯温泉を楽しむと体が温まり、Tシャツ、パンツ姿でゴロゴロと過ごす、最高気温は20℃近くあり心地よい南国の温泉を満喫。夕刻になり外食先に向かうが休日と見た目で断念、部屋でカップラーメンの夕食となる。かなり傷んだ状態の指宿温泉街には、砂むし会館以外に人はいない、20時就寝。
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移動距離:70.0km
平均燃費:20.1km/L
平均車速:27km/h
宿泊先:民宿・指宿

2024年3月6日(水)
 雨上がりの朝、最低気温14℃と温かく暖房不要で熟睡。6時から朝風呂、朝食を済ませて徳光神社に向かう。祀られているのはサツマイモを琉球から持ってきた「前田利右衛門」である。南米出身の芋は、地球東回りで1607年に琉球に伝わっている、それから100年後、この地に前田さんが持って来たそうだ。唐芋(カライモ)から薩摩芋(サツマイモ)へ名前が変わったのもここから始まった。参拝すると黄金千貫らしき芋が奉納してあり、現在も地域の人々から信仰され続けている神社であることが確認できた。
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 近隣の主な観光施設を巡り見学するが、過去に何度か立ち寄っているのであまり感動は無く、サツマイモを探しながらコインランドリーで洗濯して宿に戻る。
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移動距離:73.2km
平均燃費:23.1km/L
平均車速:26km/h
宿泊先:民宿・指宿

2024年3月7日(木)
 朝風呂で指宿温泉を楽しみ、朝食を済ませ「ブギウギ」を視聴してから宿を出る。宿のご夫妻に丁寧な見送りを受け、R269で「道の駅 山川港 活お海道」でサツマイモ(紅はるか)を購入。
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 山川製塩工場跡から開聞岳の風景を眺めて、R226開聞十町の道路沿いにあった「まつざわ農園」に立ち寄り、更にサツマイモ(紅はるか)5kgを購入。生産直売かと思って話したが、近所の農家生産分を販売していた。〇〇農園という表現に惑わされる... 番所鼻で繁殖したタツノオトシゴを見学、r29で茶畑を抜けて南さつま市(加世田)に向かいpoturiという焼カレー屋でランチにする。店内の佇まいが昭和の病院みたいだな?と思っていたら登録有形文化財だった。https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/192540
店外に出ると近隣もそんな建物が多く、このエリアが武家屋敷群の残る加世田麓だったと知る。「万世特攻平和祈念館」を絶句したまま見学、この歴史の上に自身もある。残る人生も律して行こうと思う。
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 加世田郷土資料館を見学してからR270で加世田を離れ、田植えが始まった金峰町を抜け、r22で伊作峠を越えて鹿児島市谷山に戻り、R10鹿児島マラソンコースを辿りながら、霧島市国分の宿舎に16時半チェックイン。
移動距離:166.2km
平均燃費:22.8km/L
平均車速:34km/h
宿泊先:サンホテル国分

2024年3月8日(金)
 今日は自宅に戻る日だが、到着は9日(土)となる予定で長い1日の始まりだ。昨日よりホテルの窓から見えた展望台が気になり行って見る。
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 国分の平野が一望出来て、海の向こうに桜島が浮かんでいる、田園地帯に大きな2工場(京セラ、ソニー)があり、これが原動力となり成長した感じが俯瞰で感じられ、宿舎周辺の飲食店、夜の街の充実がそれを物語っている。新しいマンションも多数あり、すでに第1次産業の町ではない。鹿児島空港も近く温暖で広い土地もあり魅力ある町に感じられ、我が故郷の「和気清麻呂」ゆかりの和気神社もあるので何だか縁のあるところだ。R504でさつま町を経由して長島に向かう。途中は自動車専用道路が一部完成し、険しい紫尾山麓もスイスイと抜けられる。
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 「道の駅 黒之瀬戸だんだん市場」で生キャラメル芋(紅はるか)を購入、生産現場である長島を巡ってみるが、現在はジャガイモ畑が広がる。
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「道の駅 長島」まで進み昼食を済ませて、サンセットの丘にある長島町歴史民俗資料館を見学、昭和57年に牛を使った農耕をしているカラー写真が展示してあり興味深い。子供の頃、我家にも牛がいた事は記憶しているが農耕をしている光景は記憶にない。個人的には高知県の山中で見た(2022/1/19 https://hdj81v.blog.ss-blog.jp/2022-01-14)多数の犂の実際の使用方法を見てみたいものだ。牛を使った農耕も、鵜飼の鵜匠の様に公務員としてでも残す価値があるのではないか。
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 遠くに牛深の町が望めるが、今日は風が強く車外では活動したくない状況なので、早々に撤退。
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 この地を13:40出発して自宅へ向かう。R389→R3経由し水俣ICから自動車専用道路に入り、八代から九州道を北上、福岡で日没、古賀SAで夕食を済ませると暗闇となる。佐波川SA、宮島SAで休憩し高坂P付近から降雪となる、温暖な鹿児島が羨ましい... 福山SAで最後の休憩を済ませて、予定通り高速道路週末料金で岡山ICを出る、25時自宅着。
移動距離:806.4km
平均燃費:18.9km/L
平均車速:66km/h

サツマイモの故郷で様々なサツマイモを購入して見たが、自宅に戻りそれぞれの芋を計測チェックをすると、いい按排な価格設定もあれば、重量に基づく正確な価格設定もあり生産者、販売者の思惑も重なり人それぞれで面白い。残念だった事は5kgという重量で購入した芋の実測は4.7kgしかなかった事である。誰も測らないだろう、という思いで芋2個抜いたのかもしれないが、購入した側は、たったの芋2個で騙され感は強く開聞で買った農園のことは忘れない。やはり正直に実直に販売することを肝に銘じる。この様にしてマラソン応援の旅は終わった。