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【旅】2023夏の旅 --その4-- [【旅】2023年]

2023年6月19日(月)
 4時起床、青空の朝。バッテリー残量が10%台となり、心細いが今日は太陽光充電が十分に出来そうである。がしかし貯める為には使えないので、冷蔵庫は常温のままだ。今日から二人キャンプ旅となる。9時から温泉に浸かり、10時にはテントを離れて、洗車、給油、100均買物、ランチを済ませると12時半だった。千歳空港までは近いと思っていたが、想定外に時間がかかり13時半に空港駐車場到着。3番到着口に着くと13:46、岡山からの航空便は13:43到着予定となっていた。奇跡的に素晴らしいタイムスケジュール。合流してそのままテントに戻り、温泉に浸かると夕刻となる。今日は2週間分の会話を済ませて、温泉レストランで夕食、夕闇と共に眠る。気温15℃、明日朝は10℃の予想。
奥歯の痛みは忘れるほどになくなった。野菜サラダを含めて硬い物の食べ過ぎに注意である。
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走行距離:42.0km
宿泊先:えにわ温泉ほのか ほのキャンプ場(2泊目)

2023年6月20日(火)
 3時半起床、先程まで若者キャンパーがワイワイ盛り上がっていたが、静かになった。外に出ると1張りテントが増えていたので、眠った後に到着して設営、宴会をしたのだろう。空は既に明るく東は赤く染まっている。パンで朝食を済ませ6時半に出発、r117を東に向かい、恵庭渓谷を経由して、支笏湖畔のポロピナイ園地に7:20到着、正面に風不死岳(ふっぷしだけ)を望む園地には、既に大勢の釣り人が集い、ヒメマスを釣り終えて売買をしている様子ある、レンタルボードも岸辺に置いてあった。
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昨年は湖の反対側を眺めただけだったので、今年の印象はかなり違って見えた。
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支笏湖ビジターセンターを見学すると恵庭岳には、札幌オリンピックのスキー競技会場があったと記されていて、終わってから植林を済ませて自然に戻す作業をしているが、現在でも冬場になるとコース跡が見えてくるような状況らしい。半世紀では自然は元通りにならないそうだ。
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r16を通り千歳市に戻り、早めのランチを済ませて「道と川の駅 花ロードえにわ」に立ち寄る、RVパークもあり、整備された広場には花々が咲いていた。北広島市の観光パンフレットがあったので、ここに行くと広島弁の北海道の人がおるんかのぉ~と思い行って見る。「旧島松駅逓所」という観光施設@200は、中山九蔵さんという方のお家だった。誰も居ない観光施設であったが、道路に停まる車が不自然に多い不思議な施設だと思っていたが、道路の対面には人気のソバ屋があり、本日定休日の対応に、施設係員は何度も尋ねられ対応していた。九蔵さんは、北海道で初めて米作りをした人だと紹介されていた。明治天皇ご一行も宿泊、クラークさんもアメリカに帰国の際、ここに立ち寄り、Boys be ambitiousの名言を残した。この言葉には続きがあり「青年よ大志を抱け!金の為または利己的栄達の為にでもなく、ましてや人よんで名誉と称する空しきものの為にでもない。知識に対して、正義に対して、かつ国民の向上の為に大志を抱け、人としてまさにかくあらねばならぬ全ての事を達成せんとするために大志を抱け」だそうだ。たった8ヶ月の日本滞在で、現在もなお日本人に記憶されるクラークさんは、多くの日本人に、人としての教えを残したのだろう。
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明治期のこの地は、原野の中に切り開かれた、唯一の宿泊や休憩の出来る建築物だったのだろう。この地には広島弁を使う人は既におらず、広島からやって来た開拓者和田さんの名前の和田村とせよ、と政府から言われたらしいが固辞し、広島の皆で開拓したので「広島村」と名付けたそうだ。この流れで現在の北広島市の地名に続く。和田さんグループは九蔵さんの米作りの収穫量を上げ、北海道の米作りの原動力だった。
 エスコンフィールドに行って見た、新しい施設は気持ち良い、施設内の見学は無料で多数の見学者がいた。
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 スーパーで買い物を済ませてキャンプサイトに戻り、温泉に浸かると夕刻になる。既に6回ほど利用した「えにわ温泉ほのか」は、名前も見た目も大衆浴場施設で、カルキ臭のする大浴場の佇まいであるが、来場者は午前中から途絶えることは無い。第一印象は原油の様な色の浴槽に驚く、お湯は無臭でトロリ感があり気持ち良い、カルキ臭など全くなく、950円と少々お値段はするがリピーターも多いのだろう。https://www.yudokoro-honoka.jp/eniwa/
昨夜のキャンパーは皆帰り、今夜は別のソロキャンパーが準備していた。テント内で夕食を済ませ、サッカー観戦をしながら眠る。

走行距離:122.7km
宿泊先:えにわ温泉ほのか ほのキャンプ場(3泊目)

2023年6月21日(水) ---夏至(恵庭市:日の出3:55 日の入り19:16)---
 3時半起床、今日も快晴の空だ。テント撤収にはありがたく風もなく、1時間ほどで完了、感謝。最後の入浴を済ませて、10時半から旭川を目指して出発する。r46で北広島市を通過し、r1080で南幌町経由、R234で岩見沢市に出てからカフェ「ピーノ」でパスタランチ、素晴らしく美味しく、この食事でワインを頂きたいと思えるサラダやパスタだった。道の駅三笠で休憩、近くの炭鉱跡に立ち寄るもゴーストタウン...
 R12に戻り美唄から滝川市まで29.2kmの日本一長い直線道路を55km/hで延々と走る。何故か大型トラックも低速だった。広い田園地帯は、畑と水田が入り混じっている。昨年見学した神居古潭を通過して旭川市に入る、16時前にはホテル到着。溜まった洗濯とゴミの整理、バッテリー充電を済ませると18時半となり、頂いた8000クーポンで「居酒屋 獅子豆」にて夕食。部屋中に干した洗濯物部屋で眠る。

走行距離:160.8km
宿泊先:ホテル クレッセント旭川(1泊目)

2023年6月22日(木)
 旭川は朝から青空が広がり、街と大雪山を眺められる「嵐山展望台」に行って見たが、遠景の山は水蒸気に霞んで望む。
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今回で2度目の旭山動物園に行く、動物を近くで見る事が出来る工夫は興味深い、又見ている側の存在を極力減らし、動物へのストレスを抑えた展示建屋も特徴だ。しかしながら、「喪中」と表記された展示施設が目立つ。気温29℃あり水の中以外の動物は暑さに耐えていた。
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平日でも多くの入園者があり、人気の動物園である。動物園の駐車場は官民共に500円なのだが、なぜか「旭山コナール https://asahiyamaconall.com/」という西口正面のカフェは無料だった。ありがたく利用し、帰りに立ち寄るべきであると思っていたが、空腹に耐えかねて通過、特一番というラーメン屋さんに直行した。「男山 酒造り資料舘」、「壺屋 き花の杜」を見学しホテルに戻ると16時半。終日観光に疲れて休息。近くの「串鳥」で夕食。旭川駅まで散策するイオンやホテルが多数出来ていた。

走行距離:47.2km
宿泊先:ホテル クレッセント旭川(2泊目)

2023年6月23日(金)
 4時起床、朝日は届いていたが、徐々に雲が広がった。「らんまん」を視聴してからホテルを出発。r98で石狩沼田に出る、何気なくJR駅に立ち寄ると、今年3月末でこの駅が終着駅となっていた。
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この先日本海側の留萌まで線路は通じているが、廃線になっていた。「すずらん」ロケ地である恵比島駅(明日萌駅)に行って見る。全てがロケセットの様な佇まいだった。残念ながらホームには鉄柵が造られ、廃線になった事をリアルに感じる。
https://www.town.numata.hokkaido.jp/section/sangyou/ujj7s30000001lu0.html
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無料の深川留萌自動車道路は昨年走ったので、R233で留萌市に向かい「蛇の目寿司」で少し贅沢なランチを頂いた。https://rumoi-jyanome.com/
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 R239で海岸線を北上し、今日のキャンプ地、苫前町に向かう。途中で「道の駅 おびら鰊番屋」で休憩、資料室も併設されており、鰊の番屋は礼文島まで各地にあったことを知る。小規模な鰊の群来は、現在でもたまにあるそうで、昨年この地で撮影された映像が流れていた。浜辺に産卵する多数の鰊が海を白くしながら群れ成している映像は初めて見た。
予約済のキャンプ場に到着すると、受付の気さくなおじさん(見た目先輩)から名前で呼びかけられ驚く、車のナンバーから判ったのだろうと思うが、施設利用方法、ごみ処理の説明をして頂いた先輩の接客に脱帽。4回目の我が家建設は15時前に完了し、くつろぐ。夕食時にはキタキツネによる各サイトのパトロールが始まった。
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海の向こうには天売島、焼尻島が見え、遠くに霞んで利尻島も見えた。
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走行距離:139.1km
宿泊先:とままえ夕陽ヶ丘オートキャンプ場(1泊目)

2023年6月24日(土)
 3時起床、明るくなるとカラスの声がうるさい。残飯でもあさりに来ているのだろう、キタキツネもビニール袋を加えて逃走していた。我が家には残飯は無く、一安心であるが野生の食欲(食べ物の恨み)は恐ろしいので気を付けなければならない。薄曇りの空に日が昇り、雨の心配はないが今日から徐々に電力不足になるのかな?と思いながら朝食を済ませ、漁港を散策した。得意ではない臭いで船着き場には近寄れず、何が水揚げされているのか不明。
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 ホワイトビーチという南国風の名前の付いた海岸を経由してキャンプサイトに戻る。昨日からの宿泊組は1組を残して撤収状況、土曜日であるが今夜も寂しいサイトかなと想像しながら、苫前町内のスーパーマーケットに出かける、町内ではあるが、水田と畑の中を走り片道10km程度、さすがに徒歩圏内ではない。食材を買いサイトに戻ると快晴となった、続々とキャンパーが申し込み手続きを始めており、今日は賑やかな模様。
苫前町郷土資料館に行って見る。
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 大正4年12月に発生した「三毛別ヒグマ事件」について紹介されていた。父子が殺害され、翌日母も遺体で発見、その夜の通夜にも熊に襲撃され、その後、近隣の家も襲撃し4名死亡、3名重傷、その後も毎日現れて食物を奪っており、4日後に山本兵吉によって射殺されたそうだ。
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射殺後に天候が急変し大暴風雪となった事で、以降「熊嵐」と呼ばれている。穴持たず熊(冬になっても冬眠する場所を確保していない熊)は危険なのだそうである。野生の食欲には気を付けよう。テントで昼食、ゴロゴロと昼寝を楽しんで、込み合うサイトから想像して混雑を避け17時半から「とままえ温泉ふわっと」で入浴を済ませて、そのままレストランで夕食とした。19時半焼尻島に沈む夕日を眺めてから眠る。
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走行距離:32.3km
宿泊先:とままえ夕陽ヶ丘オートキャンプ場(2泊目)

2023年6月25日(日)
 2時半起床するが、2度寝体制に入り4時半起床。8割ほど埋まっているキャンプサイトでは、野生動物も警戒し出てこない。人が集うと安心感はあり、人間は集団生活を基本とする事を実感する。朝から快晴、片付け始めたご近所さんの中で、のんびりと気持ち良い朝の時間を楽しむ。こんな幸せな時間はないと思いながら、明日以降の行動スケジュールを検討。
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 しばらくは道北に滞在し、涼しい空気の中で生活をしたいが、27日の夜から雨の予測。とりあえず隣町の羽幌町に行って見た、道の駅の隣にはバラ園があり満開、しかも無料で暫く鑑賞した、北海道海鳥センターも隣接してあり海鳥の現状が紹介されてる。
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フェリー乗り場に行くと焼尻、天売島の情報があり更に興味を持つ。パンフレットをみると山中に炭鉱跡があり行って見る、r356で築別炭砿、幌別本坑跡地は草むらに崩れかけた建築物、学校校舎があるだけで、寂しい風情。どこも崩落の危険により立ち入り禁止、野生動物の住処でもありr747で早々に退散。羽幌まで戻り、おろろん食堂でえびラーメンランチ、買い物を済ませてテントサイトに戻る。午後から昼寝、天候が良いので、もう1泊滞在する事を決めて、明日は天売島に行くことを決意した。早めの夕食、入浴を済ませてテントに戻るとカラスに荒らされ、マヨネーズと豆菓子をやられる。気の緩みだと反省、日没と共に眠る。

走行距離:74.3km
宿泊先:とままえ夕陽ヶ丘オートキャンプ場(3泊目)

2023年6月26日(月)
 4時半起床、朝日が眩しい。朝食時にはキツネがテントを覗きにやって来た、留守中にやられそうなので、怒鳴り追い返す。
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セイコマートでおにぎりを買って、羽幌発8:30のフェリーで天売島に向かう。焼尻島経由で10:20到着。
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 島1周12kmなので徒歩でも不可能な距離ではないが、港の目前にある「おろろんレンタル」に行くと、気さくなおばちゃんが対応してくれたので、電動アシスト自転車を2台借りる。新型2000円、ママチャリ1600円。坂道もドンドン登れて快適だった。
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暫く走り民家が無くなると、道路一杯にウミネコの親子が占拠していた、ヒナの死骸もあり少々驚く。よく見ると道路脇の海岸線一杯にウミネコが子育て中だ。海鳥がいるとは聞いていたが、想像を超える量にドキドキが止まらない。海岸はフンで真っ白く異次元である。
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道路には死骸も多く、鳥が突いて食している。赤岩展望台からは美しい海と岩の上にいるケイマフリが見られた。
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遠くに利尻富士が雲を纏っている。暫く美しい景色に見惚れるが風が強く退散。
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更に登り千鳥ケ浦園地から海鳥観察舎から眺める。
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断崖絶壁は海鳥たちのタワマンだ。観音崎展望台からも断崖と鳥たちの生活が眺められる。ここからは下り坂で、人間の生活圏に一気に入り「海の宇宙館」に立ち寄ると、寺沢さんがいた。https://terra-images.jp/profile/
以前、福岡天神のギャラリートークショー開催時にお会いして、会社を退職したら私も天売島に行きます、と話して別れて以来の再会でした。会えないと思っていたので手ぶらで来てしまい恐縮。8月開催のS社銀座ギャラリーの案内を、海鳥のガイドをしながらされていた。レンタサイクルは2時間までの基本料金なので、30分延長して13時返却、往路α7M4+200600のレンズをつけたおじさん(原付レンタル)と、島巡りが同スケジュールとなり、港で少し話す、千葉から年中1ヵ月程度の車中泊の旅(病院通いが必要な為)をしていて、先週まで礼文島で1週間、星の撮影で車中泊をしていたそうだ。キャノンからαに変えた事や、たまに奥さんは2泊3日程度で現地やって来て、温泉で同泊、自宅に帰っていく事など話した。今日は友人と合流してゲストトハウスに泊まるのだそうだ。我が家はテント泊なので日帰りだと話して、寺沢さんの「海の宇宙館」を紹介して別れるも、フェリー到着時に再会、ご挨拶して再度別れた。15:50発のフェリーまで港を散策するがなにもない。17:40羽幌に戻り、スーパーでお弁当、総菜を買ってテントに戻る。野生に荒らされていなくて一安心。「とままえ温泉ふわっと」で入浴を済ませて日没と共に眠る。

走行距離:17.3km
宿泊先:とままえ夕陽ヶ丘オートキャンプ場(4泊目)