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湯治の旅<関金温泉> [【旅】2023年]

2023年10月10日(火)
 9月末の温泉治療は効果があり、その後も自宅風呂治療(湯船に浸かる)を続けていたが、温泉水程の効果は無く、ポカポカ感も継続しないので、やっぱり本物の温泉で湯治をすることにして、とりあえず2泊の宿を予約、関金温泉に向かった。道中、以前より気になっていた「旭川ダム」に立ち寄る。ここは1954年(昭和29年)に完成して既に69年を経過している。コンクリートダムの寿命は100年と言われているが、昭和前期の技術で造られた、老朽化施設には違いない。もしこのダムが決壊したら岡山市内は全域水没し、我が家周辺も2m以上の水没が想定される。ここが決壊するリスクはあるのか?自身の目で確認する事が必要であると思っていたので、この機会に立ち寄る事にした。
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 ダム堤防にある事務所には想定以上のスタッフが勤務しており、PCに向かい静かに作業をしている姿が確認できた。ダム周辺は清掃メンバーも作業をされていた。ダム直下にある発電所への取水口の清掃機器も稼働していて、ダム自身は古く見えるが、メンテナンスは出来ている。と自身の目で確認し安心した。ダム完成期には、観光を含めて相当な賑わいがあったのだろうと思われる建築物が、ダム湖周辺に点々と残る。今日見る限りでは、ダム堤防周辺の観光客は皆無、車道に車は通っていない。R429に出ると道路整備が進み、バイパス拡張工事も行われていた。
 今日のランチは蒜山高原でラム肉。と決めていたので落合、久世、勝山、湯原を経由して直行。12時半に到着すると、生ビール半額300円のPOPが目立ち、昼から飲みたい気持ちに駆られるがレジャーではなく、湯治に向かっている事を自覚し断念。食材、接客対応の良いウッドパオ https://woodpao-hiruzen.storeinfo.jp/でランチを済ませる。
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 山の天候らしく降雨、晴れ、曇りを繰り返しながら犬挟峠を越えると、日本海には太陽光が当たっているが車中激しい雨の中、15時過ぎに関金温泉に到着、4度の入浴を繰り返し熟睡する。
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2023年10月11日(水)
 AM6時を待って入浴3回、自炊で朝食を済ませて9時半には宿から出掛けた。とりあえず近くの「旧国鉄倉吉線廃線跡 観光案内所」に行く、週末のみの営業で閉まっていたが駐車場は利用可能だったので、ここに車を停めて線路を歩く。
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 泰久寺駅跡を過ぎると竹林に覆われた状態になり、観光ガイドに採用されている写真の光景が現れる。1組の同年齢夫妻以外は誰も居ない、山から野生動物が登場しそうな気配もあり退散。往復2kmを歩くが、幾度も座って休憩した。
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 大山池に行くが水は無く枯れ池状態、よって雲に覆われた大山も映り込む事は出来ない。水場もトイレもある無料の野営場もあるが誰も居ない。ランチは「うどんや わたしの道楽」という田んぼの中の住宅で頂いた。自然の中なので昆虫が多く、車の乗り降りだけでも多数の乗客昆虫に悩まされる。
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 関金町安歩にある樹齢400年を超える「関金のシイ」を見学、バラバラと尖ったどんぐりや枯れた枝が落ちて来る、少々危険な大木だが、この地で色々な時代を経験し、生き延びて来た威厳を感じる枝ぶりだ。大木の傍では背の高いヒマワリが立ち続けていた。
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 清水の「命の泉」に立ち寄り、水を頂こうかと思ったが、この水は煮沸してから飲用するように、との注意書きがあり遠慮した。
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そのまま鏡ヶ成まで山を登ると気温は13℃となり、Tシャツだけでは耐えられない。ススキの原っぱが揺れていた。この季節が温泉を楽しませてくれる...宿に戻って湯治だ。4度の入浴を済ませ自炊して熟睡する。
本日合計7度の入浴。
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2023年10月12日(木)
 今日はチェックアウトだ。湯治にしては短すぎるのでもう少し余裕を持っていたいのだが仕方ない。朝から2度の入浴を済ませて、9時半に宿を出発。倉吉の町に行って見る「倉吉線鉄道記念館」は開館しているが、室内は真っ暗、照明は自らON/OFFをして見学。室内には待望の国鉄南勝線着工!!という告知が貼られていた。
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 倉吉から勝山までの線路が建設を始めていたのだ。今になって思えば、無駄な線路を作らなくてよかったのだが、現在では自動車専用道路R313の延伸が続き、倉吉西ICから関金までは工事が進んでいる、その先は蒜山方面で高速道路に接続するのだろう。いったいこの道を誰が必要とするのか?小学校の統廃合が進み、スーパーも閉店するこの地に、20年後、人は住んでいるのか?雪搔き予算を増額するだけの無駄な建設ではないのか?無料道路の整備費用はどうするのか?いつまでも自動車社会が続くと思っているのか?全国の無駄な自動車専用道路の延伸は、国鉄時代の廃線が続く、線路の行く末と重なって見え、大変失礼ながら、個人的には疑問を感じる。
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 「打吹回廊」という観光施設は定休日だったが、3F展望台には上がる事が出来た。町が一望、遠くに大山も望めた。
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 次の湯治の下見を兼ねて三朝温泉に行く、古風な湯治宿はWebに情報は無く現地で確認するしか本当はわからない。油屋という湯治旅館は、館内見学もさせて頂けた、昭和40年頃の風情そのままの部屋だが、温泉は地面から湧き出していた。常連客が長期間利用されているそうである。案内して頂いたおばあちゃんから帰り際に栗を頂く。雪景色の頃にでも滞在してみたい。
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帰路は人形峠を越え奥津、津山経由で自宅へ16時着。湯治の効果は明日以降の楽しみに...